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導入事例 : 株式会社富士通九州システムズ

背景

株式会社富士通九州システムズは、最新のテクノロジーと長年培ってきた業種・業務ノウハウを基に、企画・コンサルティングからシステム構築、システム運用まで、トータルなサービスを提供します。その中で、IoT・AI・ロボットなどの新しい技術を取り入れたプロジェクトにも数多く取り組んでいます。

「Internet of toilet®」は、トイレの混雑緩和と利用者の看守り機能を備えた、ICTによってトイレの利用状況の「看える化」を実現するソリューションです。個室に設置されたデバイスから送信されるデータを収集し、各階のトイレの空き状況をPCや廊下の表示灯で確認することができます。さらに、緊急ボタンによる通報機能により、急病人を早期発見する仕組みを提供します。

Internet of toilet

Internet of toilet®の開発基盤および運用基盤には「FUJITSU Software Service Bridge Framework」(SBF)を使用しています。SBFは、FaaSを拡張した新しい概念「CaaS(Component as a Service)」を実現したWebサービス汎用基盤です。Webサービスに必要なHTTP/RESTのAPIゲートウェイ機能、認証機能、暗号化機能を有しているため、開発者はビジネスロジックに専念できます。また、コンポーネントの組み合わせにより、機能を簡単に追加することが可能です。一般的なクラウド上のFaaSと異なり、自社で用意した仮想マシンに自由に導入することができます。例えば、オンプレミスに導入して基幹システムとのブリッジ基盤などに利用したり、自社のクラウドサービス基盤としても利用したりできます。IaaS上に構築すれば、SLAを担保したクラウドサービスが実現できます。

Service Bridge Framework

課題

IoTの負荷試験では、負荷をかけるためのデータをどのように発生させるのかが問題となります。大規模ビルへの納品となると、デバイスの数は1,000台規模になりますが、テスト用に1,000台のデバイスを用意することはできません。仮に用意できたとしても、数が多すぎて人手で操作するのは非現実的です。

一方で、デバイスシミュレーターから負荷をかける方法もありますが、シミュレーターの開発にも多くの工数がかかってしまいます。

mockmock導入による効果

mockmockで1,000台のmockを作成し、Internet of toilet®システム内のSBFに対して同時にデータを送信し、サーバー側の負荷を計測しました。

mockmock側の設定は、個室の開閉のシミュレート含め1時間程度で完了し、すぐに負荷試験を始めることができました。全体として、商品化に伴うテスト工程を大幅に圧縮(70%減)することができました。

FJQS Architecture

担当者からのコメント

mockmockが無かったらと思うとゾッとします。非常に助かりました。IoTの開発では、システムの負荷テストを実施するために、物理デバイス(センサ)を用意することは難しく、仮想デバイスを使ったテストは必須と言えます。開発時のテストはもとより、デモンストレーション等にも大活躍です。

株式会社富士通九州システムズ
未来社会ソリューション本部 デジタルサービス開発部 マネージャー(AI/IoT)
常磐 和宏 氏